1、福祉用具貸与事業とは
主に要介護者からの相談に応じ、その方の心身の状況や環境などに配慮して、適切な福祉用具の選定・取り付け・調整などを行い、福祉用具を貸与することにより、利用者の日常生活の便宜を図る事業です。
これに対し、要支援者を対象にしているのが介護予防福祉用具貸与事業です。
・福祉用具の種類
福祉用具貸与・介護予防福祉用具貸与事業の対象となる福祉用具は、以下の12品目です。
- 車イス
- 車イス付属品
- 特殊寝台
- 特殊寝台付属品
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 手すり
- スロープ
- 歩行器
- 歩行補助つえ
- 認知症老人徘徊感知機器
- 移動用リフト
2、福祉用具貸与・介護予防福祉用具貸与の指定申請基準
・法人格の取得
株式会社、NPO法人、社団法人などの法人格を取得しなければなりません。
・定款の事業目的に事業の記載があること
実施する事業が、定款の事業目的に入っていなければなりません。入っていない場合は、定款の変更が必要です。
・人員基準
- 専門相談員が常勤換算で2人以上必要
具体的には、介護福祉士、義装福祉士、保健師、看護師、準看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、厚生労働大臣または都道府県知事が指定した講習会の課程を修了した者、ホームヘルパー養成研修1級、2級課程、介護職員基礎研修課程を修了した者を、常勤換算で2以上確保できていることが必要です。
・管理者
専ら職務に従事する常勤の管理者が1人以上が必要。
・設備基準
- 事務所として妥当な広さの事務室
- 相談室(テーブルといす4脚が設置できる程度)
- 福祉用具保管設備(消毒・補修済みの用具と、それ以外の用具が区分けできること。ただし、外部委託する場合は不要)
- 消毒設備器材(取り扱う用具の種類および材質に適切な消毒効果を持つ機材を有すること。ただし、外部委託する場合は不要)
申請書類一覧(例)
申請書類と添付書類は、各都道府県で若干異なってきますので、事前にご確認ください。参考例を記載しておきます。
- 申請書
- 福祉用具貸与・介護予防福祉用具貸与事業者の指定に係る記載事項
- 添付書類
・法人の定款、寄付行為及びその登記事項証明書等
・従業員等の勤務体制及び勤務形態一覧表
・就業規則の写し
・組織体製図
・資格証の写し
・管理者の経歴書
・管理者の経歴書
・事業所の平面図
・写真
・福祉用具の保管および消毒方法
・委託契約書の写し(保管および消毒を外部委託する場合)
・運営規程
・利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要
・資産の状況
・誓約書
・役員名簿
・介護給付算定に係る体制等状況一覧表